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任侠道を忘却したヤクザが暴力団と誹られるのも当然である

  • 執筆者の写真: cordial8317
    cordial8317
  • 2024年4月3日
  • 読了時間: 4分

 全国の右翼団体の殆どがヤクザと関わりがあり、悲しいことにヤクザの傘下団体に成り下がっているのが現状でもある。右翼陣営の弱体化は指導者不足と資金確保の問題が大きいが、暴力団傘下に甘んじたことが少なからず要因となっている。


 斯くいう愚生もヤクザの友人はいるし、所属してた防共挺身隊は山口組のケツ持ちだった。任侠精神や反権力、反骨精神では与するものはあるが、資本主義の落とし子の様なヤクザに、反資本主義の右翼が配下になるというのも可笑しなことだ。


 況してや昨今のヤクザに任侠精神は無く全てがカネの世界に成り下がった。暴対法や暴排条例の施行で暴力団では食べられなくなり、組織に与しない半グレが暴力団以上のシノギをして幅を利かす。こうしたことを招いたのもヤクザの為体が原因。


「任侠とは、弱い者を助け、強い者を挫き、義の為には命を惜しまない気風」のこと。そういう意味では、昨今のヤクザより愚生の方がその気風は逞しい(笑)


「ヤクザ」というのは、「おいちょかぶ(花札)」の八九三の札の意味で、八(おいちょ)と九(かぶ)と三(さんた)を足すと二十でゼロとなり「ブタ(どぼん)」となる。つまりは「役に立たない」「つまらないこと」という意味だ。


「暴力団」という呼称は戦後に警察やマスコミが命名した言葉だ。「任侠道」を謳ってい乍ら、やってることは振り込め(特殊)詐欺やら覚醒剤などの違法行為と弱い者イジメ。任侠道を忘却したヤクザに「暴力団」という名前はピッタリ(苦笑)


 己のことばかりで何の役にも立たなくなったヤクザに対して、「暴力団対策法」や「暴排条例」の施行は悪因悪果であり自業自得である。そんな現状なのに「ヤクザの人権が~」などと暴力団側に立って訴えてる右翼ってのも嗤うしかない。


 山口組四代目・竹中正久組長は「わしらにも人権はある。人殺ししたとしてもやなあ、裁判受けとるやないか、ええッ。わしが犬か豚か虎か狼やったら、人殺しても裁判受けさすか。せえへんやろ。人間やから裁判受けさせるんや」と語っている。


 ヤクザの中で山口組四代目の故竹中正久という人物が好きだ。如何にも武闘派という面構えだが、驚くことに刺青はしていなかったというのも驚いたっけ。


 右翼もそうだが、警察に媚び諂うヘタレヤクザが多い中であの反骨精神は尊敬にも値する。元検事の三井環は竹中組長の取り調べの様子をこう振り返っている。


「捜査や取り調べというのは戦争なんですよ。戦争とは荒いことをやります。相手をやるかこちらがやられるかが戦争なんです。私は29年検事をやりましたが自白をしなかったのは3人しかいなかった。一人は竹中正久で後の二人は中核派です」


 ヤクザは完全な資本主義である。反共は基より、反民主主義で反資本主義であるべき右翼もやってることはヤクザと変わりない。ヤクザブルの右翼が暴力団の傘下になったのも当然で、頭の中はヤクザと同じ金儲けと所帯染みたマイホーム主義。


 そんな拝金主義のヤクザや右翼が当たり前になったのは平成に入ってからのこと。昔のヤクザというのは任侠道を重んじていたし、右翼も反骨精神があった。堅気を苛めず、カネは追うものではなく後から結果として付いてくるものと信じた。


 昭和時代の高倉健や勝新太郎の任侠映画がそうだが、悪を懲らしめ正義が勝つといった勧善懲悪に国民は興じた。その後、菅原文太の「仁義なき戦い」の頃になると抗争事件が主題となり、最近のVシネマに至っては完全な暴力団と化した(笑)


 誰が言ったのか知らないが「ヤクザはカネも器量の内」だとか「ヤクザはイイオンナ連れてイイ車に乗らなきゃ」というのが当たり前の価値観となった。カネや外見でしか判断することがないから、見栄や虚勢を張って己を大きく見せ様とする。


 愚生も付き合いから何百人、何千人と色んなヤクザを見て来たが、ホンモノは極々僅かしかおらず、ヤクザの空ツッパリと根性無しはホント嗤うしかない。


 ヤクザの傘下団体に納まった右翼に魅力はもう無くなった。今は右翼団体を辞めてヤクザとの柵もなくなってお蔭で清清したというのが正直なところ(笑)


「仁義なき戦い」の舞台にもなった広島県呉市の商店主の言葉をSNSで読んだ。「ヤクザなんぞなんにもかっこええもんじゃありゃせんわ。ほんまに強えやつは決してヤクザにゃならん。一対一じゃ勝てんから群れる。好き勝手暴れて怖いから殺す。人の横車を押して無理難題を押しつけて、あいつらはただそれだけのことじゃ」


 幡随院長兵衛の様な町奴(まちやっこ)がヤクザであり、強きを挫き弱きを助ける気風が無くてはならない。任侠道を忘却した暴力団を排除し、ヤクザに任侠精神を涵養させたいと思うが、任侠道とは程遠いヤクザにその声が届くことは無い。


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